皆さんは、髪にもやけどというものが存在する事をご存知でしょうか?私たちの皮膚はやけどをすると痛いし、時間はかかりますが直すことができます。
しかし、髪のやけどは痛くなく、時間をかけても元に戻ることはほとんどありません。痛みが無いという事は、自覚することが難しいという事なので、単なるダメージとして放っておく人も少なくはありません。
今回は、髪のやけどの原因やその対処法を皆さんにご紹介します。
髪のやけどの原因と対策
髪のやけどは、ドライヤーやヘアアイロンなど、髪に熱を与える製品を使うことで起こります。髪はやけどするとたんぱく質変性というものを起こし、髪が硬くなったりゴワゴワとしたりします。生卵を焼いた卵焼きは生の時よりも硬くなっていますよね。それと同じように考えてもらって大丈夫です。
ドライヤーは、使っているときはそこまで熱くないと感じるかもしれませんが、近距離だと髪は結構熱を受けているのです。乾いた状態の髪ならば120℃以上で髪のやけどが起こってしまいますが、濡れた状態だと60℃くらいからおこります。一般的なドライヤーは吹き出し口の温度が100度近くなので、近い距離だと容易にやけどを引き起こしてしまいます。
ならば自然乾燥でよい、という考えは間違いです。自然乾燥だとダメージを受けやすいデリケートな状態であり、かつ雑菌も繁殖しやすいためまた別の髪の悩みを引き起こします。必ずドライヤーはするようにしましょう。
ドライヤーを使う際は、最低でも15センチは離して、同じところに長時間当てないように心がけてください。そのためにも、タオルドライは丁寧にきちんと行うようにしましょう。そうすることで髪のやけどを防ぐことができます。
アイロンやコテは、製品にもよりますが200度近くの熱を出せるものがあります。乾いた状態でもそこまでの高温になると髪はやけどしてしまうため、高くても120℃くらいで押さえておきましょう。時々ヘアアイロンの使い方を知らずに使って、濡れた状態でアイロンをする人がいますが、ボロボロの髪になりたくない限りはやめておいてください。
遠くからのドライヤーだとなかなか乾かない、アイロンは高温じゃないとスタイリングできないという人は、オイルのアウトバストリートメントを髪に付けてから行うようにしましょう。
アウトバストリートメントはコーティングが主目的で、外部からの熱、紫外線などの刺激から髪を守ってくれる役割を果たします。そして、「メドウフォーム-δ-ラクトン」という成分が含まれているのがおすすめです。
この成分は、髪に付着すると周囲の熱に反応して髪のケラチンと結合してくれます。つまり、ドライヤーやアイロンの熱でダメージケアができるのです。日頃からそれらを使っている人にはうれしい成分かと思います。
髪のやけどがおきてしまったら?
髪のやけどが起きてしまうと、その部分はもう元の健康な髪に戻ることはありません。新しく健康な髪が生えてくるのを待つべきですが、そこからさらにやけどを広がらせないことが重要になります。
・ダメージ補修シャンプーを使う
・トリートメントを念入りに行う
・カラーやパーマをしない
これら3つは意識するようにしましょう。
ダメージ補修シャンプーを選ぶときは、必ず成分を見てください。「ダメージ補修」とかかれていてもそこまで効果が無いことがあります。アミノ酸系洗浄成分が含まれていることはもちろん、
・ケラチン
・ヘマチン
・ジラウロイルグルタミン酸リシンNa
これら3つの成分のどれかが含まれているシャンプーを使うようにしましょう。これら3つの成分はダメージケアに効果的な成分です。
トリートメントは、髪を外部から守り、内部は水分量、栄養を保つという意味で使いましょう。そのためには、しっかり水気を切ってから行う、つけたら櫛を通すなど、最大限効果のある使い方をしてください。
美容室ではカットのみにし、カラーやパーマをするのは控えましょう。縮毛矯正などはもってのほかです。美容院でのこれらの施術は、熱を使ったり、髪にダメージを与えたりする施術がほとんどです。ただでさえ弱った髪にそのようなことをすると悪影響ばかりになります。
やけどはまず対策から!
健康的で、綺麗な髪になりたいのならば、まず髪にやけどを起こさせないようにしましょう。トリートメントをしたり、ダメージケアシャンプーを使ったりと、いくつか対処法はあるにせよ元の健康的な髪には戻れません。
そのため、何よりもやけどを起こさせないことが大事です。今一度ドライヤーやアイロンの使い方を見直し、正しい使い方をするようにしましょう。